あの頃はまだ生まれていなかったので、古きよき時代であったかはわからない。
でも漠然と、夢の収まる隙間が、細い路地のあちこちにひっそりと息づいていたであろう事は想像できる。
金はないけど夢だったら持て余すほどの青春。日本の青春期。ベタで青臭いけどいい映画でした。
実際、リアルにあの頃を生きてこられたご年配の方が、心底映画を楽しんでおられるようでしたし、
若い20代前半くらいの横にいた女性の方も、ポロポロ泣いて感動してました。
惜しむらくは、エピソードのほどんどが泣かしにかかっていたことと、渥美清がでていないこと。
鈴木オートの社長は渥美清の若い頃にやってもらいたかった。堤真一、力入りすぎ。
個人的にやりたい役は、石丸謙二郎が演じた和菓子屋の主人かな。1シーンだけの登場で、ピリッと辛い隠し味のような役。
とにかく、年老いた両親、祖父母つれだって見に行って欲しい映画でした。