「キートン」(2004年)見てから、久しぶりの維新派公演。ひじ掛け付きの座席で維新派公演を見るのは初めてで、空の見えない維新派公演は「青空」(1994年)以来。
やっぱりかっこええわ維新派。かっこ良くなりすぎ。え、来年はヨーロッパでやるの決まってるの。
その昔の吉本ばななの予言「日本での維新派の評価は低すぎる、そのうち世界の方がそっとしておいてくれなくなる。」が的中してしまいましたな。大阪の維新派が世界の維新派になってファンとしては喜ばなあかんのやろうけど、ジャンジャン・オペラと自称して、大阪弁ケチャとか大阪弁ラップとか呼ばれてた頃のパワーでごり押し、衣装もド派手、セットも作りこみまくり動きまくりの初日と楽日じゃ、ぶら下がってるもんも、空から降ってくるもんも量が全然増えとるがなちゅうなんでもありの野外の頃を忘れてほしくないな。松本さんも還暦やから枯れて、洗練されて、アクが抜けて気はったのか、世界を意識せざるをえんためか、かっこよすぎんねん。衣装は山本ヨージ?舞台セットはル・コルビジェ?音楽はブライアン・イーノ?例えは的外れかも知れんけどそういう方向にむかってるような。それはそれで、ハイソなアート好きには応えられんのやろうけど、私のような土方な人間はちょっとかっこよすぎるもんはこそばいな。今回、カーテンコールで「少年街」の[路地の蒸気機関車]やってくれたんやけど、血が一番沸きたったんはこの場面やったし。う~ん。昔は良かったとぼやいとる老人みたいなってきたけど、今回の「ナツノトビラ」影だけ見てても楽しいで。逆光線で影絵遊びしたり。夏の強すぎる日差しが落とす影が主役の舞台でした。ん、俺の見方間違えてる?